茨城県酪連

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乳牛のライフサイクル

親牛と生まれた子牛

出産から誕生まで(人工授精と出産)

 現在日本のほとんどの酪農現場では、乳牛の出産は人間による人工授精が取り入れられています。それでも必ず妊娠するとは限りません。人の努力や力だけで命は誕生しないのです。

約10ヵ月の妊娠期間を経た後、破水し、出産が始まります。9割以上の牛は頭から先に産まれてきます。難産の場合は、見えてきた子牛の足にロープをかけ、母牛のいきみに合わせてロープを引いて出産の手伝いをします。
30ー40分かかって牛の出産は終わります。母牛は、子牛を包んでいた羊膜を口で取り外し、子牛の全身を長い舌でなめてやります。そして子牛は30分も しないうちに立ち上がろうとします。産み落とされてから、いかに短い時間で立ち上がり、歩き出すか。これは動物にとって自分が生き残れるかどうかの大事な 条件なのです。

 

乳牛のライフサイクル

哺育
産まれてからすぐに子牛は母牛と離され、子牛専用の小屋で大切に育てられます。産まれて約1週間は、母牛のミルク(初乳)を飲みます。人間と同じように牛の初乳には消化しやすいタンパク質やビタミンなどがたっぷり含まれ、病気にかからない成分(免疫)も入っています。

育成
離乳(生後2ヵ月以降)から最初の種付け(生後18ヵ月位)までの牛を育成牛と呼びます。健康で丈夫な体を作るため、育成専用の牧場で放牧して育てることもあります。

搾乳
雌(メス)牛として育ち、妊娠・出産をすませると、こんどは母牛としてミルクを出します。乳牛は出産後約300日、毎日ミルクを搾ります。出産後2ー3ヵ月がミルクの量が一番多く、その後少しずつ減っていきます。

乾乳
搾乳をはじめてから約280ー300日経つと、次の出産に備えて搾乳をやめ、2ー3ヵ月の休みをとります。この時期の牛を乾乳牛と呼びます。

1周期12ー15ヵ月で3・4回繰り返す
牛の平均寿命は本来12年くらいですが、乳牛の場合たくさんのミルクを搾るために1周期12ー15ヵ月で3・4回のサイクルを繰り返した後、約5?6年でその役目を終え、食肉などへまわされます。

 

   

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